Jam session

今回のテーマはジャムセッションです。
ジャムセッションに参加はしてみたいけど一歩踏み出せない。参加はしているけどどうしたらいいかわからない。そんな方が一歩踏み出せるような記事になったら幸いです。

目次

  1. ジャムセッションとは?
  2. 色々な会話
  3. 初心者ドラマー向けジャムセッション対策
  4. 聞き手に徹する
  5. ソロを弾いてる人のテンションについていく方法
  6. 参考資料は手元に

ジャムセッションとは?

そもそもジャムセッションとは何か

本格的な準備や予め用意しておいた楽譜、アレンジにとらわれずに、ミュージシャン達が集まって即興演奏することである(※Wikipedia引用)

わかりやすく説明してくれてます。
ジャムセッションのイメージでよく聞くのは

即興演奏って難しそう
何をしたらいいかわからない
ルールがないって難しそう
難易度高いですよね

そんな声を多く聞くので僕のジャムセッションについての考えを。
少しでも多くの方にジャムセッションへの恐怖感や苦手意識が取れるきっかけになれば嬉しいです。

僕にとってのジャムセッションとはミュージシャン同士の会話です。
楽器を使って会話しているだけなんです。

楽器で会話っていうのが難しい!

確かにそうです。そうなんですが、みなさんも日常会話はしていますね。
日常会話ができるということは言語を理解して聞いて、喋れるから成り立っているわけで、例えばドイツ語や中国語、ポルトガル語になるとどうでしょう?
もちろんできる人もいるとは思いますが、出来ない人の方が多いのではないかと思います。
僕は全く出来ません。

では中学校等での英語の授業でどうやって習ったかを思い出してみましょう。

1.単語、文法を覚える
2.文章を読める様になる
3.会話式の穴埋め問題が解ける
4.会話が出来る

こういうステップがあったかと思います
これをドラムに置き換えると

1.8ビートやおかず(フィルイン)を覚える
2.曲が叩ける様になる
3.ドラムレスの音源に合わせて叩ける
4.セッションが出来る

あまり他のパートのことは詳しくありませんが
ギターやベースだと

1.コードを覚える
2.曲を弾ける
3.ギター、ベースレスの音源に合わせて弾ける
4.セッションが出来る

今回の記事のテーマがジャムセッションなので目標をセッションとして置いていますが、もちろんみんながみんなジャムセッションが最終目標ではありませんし、出来なければいけないものでもありません。
楽器をやる上での一つ楽しみ方として少しでも興味があり、チャンスがあれば是非ジャムセッションに参加して欲しいということです!

覚えたものをアウトプットしていかないと使いたい時に使えなかったり、せっかく覚えたものもずっと使わないでいると忘れてしまったり。
母国語以外の他の言語を使った会話もそうなのではないでしょうか?
単語や文法をたくさん覚えて、難しい文章が読めるようになっても、実践(会話)していかなと身にならなかったり、忘れてまいがちですよね。

ドラムも同様でビートやフィルインをたくさん覚えて、難しい曲が叩けるようになっても、実践(ジャムセッション)していかないと身になりません。

色々な会話

ジャムセッションを会話に例えると

無口な人(ビートばかり)もいるし
苦手な話題(ジャンル)もある
口数(フィルイン)が多い人もいるし
喋るの(セッション自体)が苦手な人ももちろんいます。

ですが会話なので一人でするものではありません。
他のパートの人が会話を途切れさせない様にしてくれたり話題がそれてもそれについて来てくれたり、起動修正してくれたりもします。
その場の会話(セッション)を是非楽しめる様になってもらえたら嬉しいです。

初心者ドラマー向けジャムセッション対策

少し叩ける様になって来たけどジャムセッションなんてまだまだと思っている方多いかと思います。
そこで初心者でもジャムセッションに参加出来る対策や考え方を書こうと思います。
ジャムセッションをもう一度会話に置き換えて考えてみましょう。

生活している上で色々な人と年代、職種の人と会話することがあると思います。

例えば
家族や友人、学校の先輩・後輩、仕事の上司、部下とは普通に会話が出来ていると思います。

ですが
園児や片言の日本語しか喋れない外国人と接する時はどうでしょうか。きっと相手の意思を組みとろうとしますよね。そして相手もわかってもらおうと色々な形で表現してくれます。
お互いが伝えよう、汲み取ろうという気持ちさえあれば知っている言葉が少なくても会話は成り立ちます。

ドラムだってそうです。
セッションに慣れている人もいれば、慣れていない人もいます。
楽器に触れて長い人もいれば、間もない人もいます。
どんな人が相手でも、お互いにセッションしたいという気持ちさえあれば成り立つはずです。なので自分のドラムのレベルや経験値などは気にせず、会話(ジャムセッション)に飛び込んでみて下さい!

聞き手に徹する

兎にも角にもまずは聞き手に徹して下さい。

ポイントは

①他楽器のリズム
②ソロを弾いてる人のテンション

この2つです。

セッションの始まり方には2種類あります。
自分(ドラム)から始めるか、他のパートから始めるか。

せーの!!

で全員で一斉に始まることはありません。
会話も4人が一斉に喋り始めたら成り立ちませんよね?
全員が同じ話題を同時に出すなんて奇跡に等しい。
話題を提供する人(始めに喋り始める人)がいてその話題に乗っかります。
セッションも同様に始めに音を出す人がいて、その音に対してどんどん乗っかって音を出していきます。
自分から始まる時は暫く同じビートを叩き続けてください。
そうすると自分が出した音(話題)にみんなが応えてくれます。
みんなが応えてくれる前に次の展開(話題)に移らない様にしましょう。

次は他のパートから始まるパターンです。
相手が出したフレーズからテンポ、リズムつかみましょう。
リズムがつかめたらフレーズに対してビートを考えてあげましょう。
なかなかパターンが思い浮かばない時は他のパートが出揃うまで待ちましょう。
他のパートが多いほどフレーズも出て来やすいです。

どちらのパターンでも全員のフレーズが落ち着いてくるにつれてギターソロなどに展開するパターンが多いです。その時にギタリストのテンションに耳を傾けましょう。

例えば
しっとりしたフレーズを弾いているのにハイハットが全開でシャンシャンしていると、せっかくのしっとりフレーズをかき消してしまいます。
他には凄い早弾きしてギタリストのテンションが上がっているのに、しっかり閉じたハイハットのビートだと落ち着いた感じになり、ギタリストとのテンションの差が生まれてしまいます。

これを会話に例えると

『こないだ悲しいことがあってさ‥.』
と落ち込んで話してきた相手に対して
『まじで!!!!どうした!!!!なにがあったの!!!聞かせてよ!!楽しそうじゃん!!!!』
みたいに応えている感じ。

もう1つのパターンは
『こないださめっちゃいいことがあってさ!!!!それでねそれでね!!!』
と興奮気味に話して来た相手に
『へぇー。そうか。よかったね。もういいかな?』

このような温度差が生まれているように感じます。

ソロを弾いてる人のテンションについていく方法

色々な方法があります。
例えば
フレーズを変えたり。
フィルインを入れたり。
音数を増やしたり。
でもこれって始めたばかりの人には難しいですよね?

そんな時のとっておっきの方法があります。
ポイントはハイハットの開閉と音量です。
どちらもビートを変える必要はありません。
まずはハイハット。
ソロの人のテンションを見極めてハイハットの開閉をしましょう。
テンションが低い時は閉めて。
テンションが高い時は開けて。
ハイハットは少し緩めるだけでも音が変わります。
その時のテンションに合うハイハットを叩きながら見つけましょう。

もう一つは音量。
ソロの人のテンションが低い時には小さく。高い時には大きく。ソロを弾く人のテンションが上がればピッキングなども強くなってきて自然と音量が上がるものです。
その音量についていきましょう。
丁度いい音量の目安は自分が叩いている時でも周りの音が聞こえる程度です。
この時の注意点は自分の音が大きく聞こえても小さく聞こえてもいけません。周りとのバランスを聞いて叩くことが大切です。

参考資料は手元に

そんなこと言ったってどのタイミングで音を大きくしてハイハットを開閉すればいいかなんてわからない。もちろん誰だって始めからはわかりません。

そこでまずはもう完成されているもの(自分の好きなCD)を何度も聞きましょう。
ただし、以下の点に注目してください。
※終始激しい曲よりも緩急がある様な曲の方が参考になります。

①ドラムを聞く
フレーズを聞くのではありません。
どんな時にハイハットが閉じていて、開いていくタイミングやライドシンバルに移動するタイミングを聞いてください。

②ボーカルを聞く
ただメロディを聞くのではなく歌い回し(優しく歌ったり、声を荒げたりなど)を聞いてください。その歌い回しの後ろでドラムがどの様なアプローチ(ハイハットの開け具合や、ライドを叩いているかなど)をしているかを照らし合わせてください。

③ギターソロを聞く
これも②と同様でギターソロのバックでのドラムのアプローチを聞いてください。歌物だとソロが短いので激しいだけで終わってしまうものもありますが、短いソロでも緩急があるものを聞くと参考になると思います。またインスト(ボーカルがいなく楽器演奏のみの楽曲)を聞くとより勉強になります。

④セッションを見る
セッションバーやイベントなどで実際に見てイメージしてみてください。
セッションに参加しなくとも、実際に生で見て触れることは大きな経験になります。他の人が叩いているのを見て、自分だったらこうする、あーする。などイメージしたり、展開の持っていき方など見ていると、とても勉強になりますよ。
叩かないのに行きたくないという方もいると思いますがそんな方はyoutubeなどでセッションしている映像を見てみてください。

⑤参加する
①〜④でイメージが出来てきたら、積極的にセッションに参加してみてください!
ドラム友達や他のパートの方を誘って一歩踏み込んでみましょう。イベントやバーでの参加に壁を感じる方は気心が知れた仲間とスタジオでセッションすることから初めてみましょう。

もちろん初めから上手くいく人は少ないです。ドラムを何年叩いていてもセッションが苦手な方は苦手なままだし、ドラムを叩いて日が浅い人でも得意な人はいます。
それはやはりジャムセッション(会話)の経験です。決められたフレーズやビートを叩くのではなく、ドラムを使って他の楽器と会話すること、それがジャムセッションだと僕は思っています。
持っている会話のネタ(フレーズやビート)が少なくてもきっと、楽しくなっていくと思います。

この記事がジャムセッションへの興味や、参加する勇気に繋がってくれたら光栄です。

東京都内のレンタルスタジオでのマンツーマンのドラムレッスンをしています。
<利用スタジオ>
西武池袋線のスタジオ(池袋駅から小手指駅まで。現在は練馬、ひばりヶ丘に多くの生徒さんがいらっしゃいます。)
現在は水曜日の午前中と月曜日、水曜日、木曜日の夕刻以降も新宿、池袋、高田馬場も要相談で承っています。
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